今日は朝から晴れ渡っており、父が息子に言った。
「外は寒くないよ、散歩に行ってきたら」
「おじーちゃん、まま、いっしょ」と答える息子。
それじゃ、皆で行こうかとなり、3人でわが家の近くの大高緑地公園へ。
坂道を上っていると、父が言った。
「お父さんが高校の時、公園を1周した後、この斜面をダッシュしていた」
「柔道で体を鍛えるために?」(父は中高大時代は、柔道部にだった)
「そうそう」
「学校が終わった後?」
「休みの日に」
そっかあ。父は口数が少なく、思い出話をすることはめったにない(わたしが自分の子どもの頃を聞くといつも「忘れた」と言う)ので、何だか嬉しかった。
わたしは、その斜面の向かい側に並んでいる桜並木で母とよく花見をしていた。そのことを父に言おうと思ったけど、言わなくてもいいかなと思って黙っていた。
高校生だった父がダッシュしている様子を想像するのは難しく、ピンとこないけれど、それぞれの思い出があって交差しているんだなあ。
そして、今日、またひとつ、思い出が生まれた。
2歳の息子は、ここでこれからどんな思い出を作っていくのだろうか。
そんなことを思いながら、子どもだった父とわたしを見守ってくれた公園を後にした。
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